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わたしの三人称
2018年
塩化ビニール製骨董人形、ナイロンストッキング、布、糸、手芸わた、ネイルエナメル、化粧品、ベビーパウダー、造花
H27
×W15×D11cm

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この人形は、能動的に受動性を引き受けながら能動を弔う娘である。
表情には、悲しみや幼さ、戸惑い、離人感、信仰心といった要素を散りばめた。


掲げた左の手は作者自身にとっての利き手ではなく、不自由さを暗示している。
ビーズを縫いつけられた小指は、制約や約束、受け身といった事柄を表す。
また、膨らんだ腹は受胎を意味する。
頭部にあしらった白い花は喪を連想させるが、そこへ同時に清純や潔白のニュアンスも加えている。
ツノのついた白い甲虫には、ファリックな理性によるコントロールを象徴させた。


「物語表現におけるナラティブとストーリーのせめぎ合い」という主題へアプローチした作品の一つである。

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