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玄関に親戚が来ませんように・1
2017年
ナイロンストッキング、布、糸、手芸わた、化粧品
H32×W18×D4cm
玄関に親戚が来ませんように・2
2017年
ナイロンストッキング、布、糸、手芸わた、化粧品
H20×W14×D3cm
玄関に親戚が来ませんように・3
2017年
ナイロンストッキング、布、糸、手芸わた、化粧品
H26×W15×D3cm
「盆と正月に玄関へ飾り、親戚が来ないように魔除けをする」という設定のもとで作った立体。
作品の体裁を借りているが、縫い進めるうちに、効力を確信するような感情が芽生えた。
実際に、完成以降は従姉妹をはじめとした母系の親族からの連絡がない。
この制作において最も重要な要素は、恐怖や不安の反復、そして、拒絶の意思を身体化し、具現化する作業だった。
ルールや形式といった一種のフィクションの中で行為を繰り返すことにより、体験が個人の呪縛から放たれる。
その過程で、表情は新たなニュアンスを得る。
可笑しみや軽妙さを帯びた顔だちは、遊園地にいる着ぐるみや子供番組のキャラクターを思わせる。
出発点となった暗いエピソードと、見かけの明るさ。
振れ幅の大きさによって、表裏はともに補い合う。
呪術はその実効を強め、同時に、作品は虚構として制作者自身から切り離されるのだ。
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